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アート、演劇、食べること。とにかく感じることが好き。観て、食べて、感じたものを徒然にご紹介
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映画「64(ロクヨン)」

面白かったーーー!
私、基本的に刑事物ってぜんっぜん興味ないんですよ。
そんな私でも、いやそんな私だからこそ、
見事に心を掴まれたのが、
佐藤浩市さん主演の映画「64(ロクヨン) 前編/後編」。

原作は、「このミステリーがすごい!」第一位にもなった
横山秀夫の衝撃作。

***あらすじ***
たった7日しかなかった昭和64年。
その7日間の中で起こった少女誘拐事件「64」。
犯人は捕まらず、時効まで1年という平成15年、
「64」を模した事件が発生する―。
*********

刑事ものっていうと、なんだかトリックとか
犯人捜しがメインになりそうだけど
(私が刑事ものをあまりみないので偏見かも)
これは、もっと奥の方。

描かれているのは、
親が子を思う気持ち、苦しみ。
仕事に対するプライド、葛藤。

そんなことが、様々な立場から描かれた群像劇。

登場人物も多く、ややもすると観るのが面倒になりそうな設定だけど、
いやいや。すごいスピード感ですよ。
2時間があっと言う間。

それに、俳優陣が豪華なこと!
「佐藤浩市、綾野剛、榮倉奈々、瑛太、永瀬正敏、三浦友和、夏川結衣、緒形直人、窪田正孝、坂口健太郎、椎名桔平、滝藤賢一、奥田瑛二、仲村トオル、吉岡秀隆」…!

で、演技が上手いんだ。
佐藤さんは、これまでクールでかっこいい二枚目っていうイメージだったけれど、
かっこ悪いところ、崩れていくところの演技がリアルで胸に刺さる。

それに、さっきもあげたように、
これは一人の人生を描いているんじゃなくて、
あくまで群像劇。

そしてそれが成り立っているのは、
脇を固める俳優さんの実力によるところが大きい。
脇役って言葉使えない位、それぞれの人物の描き方が丁寧で
色々感情移入してしまった。

前編に引き続き、後篇は6月11日公開予定。
http://64-movie.jp/

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映画『家族はつらいよ』

『家族はつらいよ』観てきました。
あの『男はつらいよ』シリーズ終了から約20年。
山田洋二が手掛けたファン待望の心温まる喜劇です。

家族はつらいよ

***あらすじ***
定年を迎え、悠々自適な隠居生活を送る平田家の主・周造(橋詰功)だったが、妻・富子(吉行和子)から誕生日のプレゼントに「離婚届ほしい」と告げられて…。
子供たちも巻き込みながら、平田家の離婚騒動は果たしてどんな行方となるのか。
**************

山田洋二監督らしい、あたたかぁい作品。
要所要所に笑いも散りばめられていて声を出して笑っちゃう。

『男はつらいよ』の題名を受け継いでいるだけあって、
登場人物が人間味あふれている。
寅さんほどではないけど、“だめだなぁ”感がよく書かれている。

功は靴下は脱いだら脱ぎっぱなしだし、
妻の誕生日を忘れて行きつけの小料理屋で女将にデレデレしながら泥酔しちゃう。
長男は理屈っぽくて功と反りが合わない。(子供たちからはうっとうしがられている)
長女の夫は、頼りなくて「嫁に食わせてもらってる」って思われていたり…。

完璧な人よりも、こんなちょっと出来損ないな人たちの方が
共感ができるのはきっと私だけではないはず。
あぁ、どこの家もこんな感じなんだぁと安心してしまう感じが心地いい。

そして、キャストたちの脱力感たっぷりの演技が好きだったなぁ。
橋詰さんの腑抜けた顔に何度も笑わされちゃうし、
長女の夫を演じる林家正蔵さんの間抜け顔もいい味出してます。

物語の中で時折チラッと顔を出す、山田監督からの『男はつらいよ』や小津作品への愛情もファンにはたまらないはず。

かまえず、暖かい気持ちになりたい人におすすめです。

公式ページはこちらから
http://kazoku-tsuraiyo.jp/index.html


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